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現役薬剤師が教える!一包化のメリットは「薬の管理が便利になること」。一方、デメリットは・・・?

一包化とは、1回に何種類かの薬を飲む場合などに、それらをまとめて1袋にすることです。薬は全てシートから剥き出された状態で入れられているので、薬を飲み間違えが防げたり、シートから出す手間が省けたりするメリットがあります。一方、薬の準備に時間がかかったり、費用がかかったりするデメリットもあります。そこで今回は一包化のメリット・デメリットについて書きたいと思います。

 

 

メリット

1. 薬を間違えずに正しく飲むことができる

薬の種類が多い場合、間違えて朝食後の薬を夕食後に飲んでしまったり、1日3回飲まなくてはいけないのに飲み忘れてしまったりすることが多くあります。一包化では、朝食後に飲むものは朝食後、夕食後に飲むものは夕食後にまとめることができるため、正しい一包化を選んで飲むことができれば、薬を覚えなくても正しく飲むことができます。そのため、薬の種類が多すぎるなど薬の飲み方を理解しきれていない方にはピッタリと言えそうです。
 

2. 薬をシートから出さなくて良くなる

薬が入っているシート(PTPシートといいます)は薬によっては固く、リウマチや脳梗塞の患者さんでは開けることが難しい場合も多くあります。一包化する場合は、シートから薬を出している状態で袋の中に薬が入っていますので、シートから薬を取り出す必要はありません。そのため、PTPシートから薬を一人で取り出すことができないという方にも向いていると思います。
 
 
 

デメリット

1. 時間がかかる

一包化のデメリットとして時間がかかるということがあります。薬の数にもよりますが、一包化の場合は処方せんを出してから薬を受け取れるまで、1時間程度かかります。そのため、一包化では時間がかかってしまうことがデメリットとしてあります。
 

2. 費用がかかる

費用に関しては人それぞれの保険が異なるため、一概には言えませんが、一包化しない場合に比べて費用がかかることが多いです。ただ、費用の割には受けられるメリットは大きいことが多いのも事実です。薬を飲み間違えて健康への被害が起こることを考えると、ある程度の費用は仕方ないかもしれません。
 

3. 薬への知識が少なくなる

一包化をすることで、飲んでいる薬がどのような効果があるのか、いつに何個飲むのかがわからなくても正しく飲むことができてしまいます。そのため、薬に対する興味や関心が湧かなく、飲んでいる薬がわからない人も多くいます。この薬への知識が少なくなるということでデメリットの一つです。
 

4. 薬が増えやすくなる

患者さんも医療スタッフも薬が増えても正しく飲めるため、薬を減らしたいという動機が小さくなります。そのため、一包化をされている方では多くの薬を飲まれている場合が多いです。一包化による飲む薬が増えていくというのもデメリットと言えるでしょう。
 
このように一包化には、薬を飲み間違えが防げたり、シートから出す手間が省けたりするメリットがありますが、薬の準備に時間がかかったり、費用がかかったりするデメリットもあります。
 

 

まとめ

一度一包化にするとやめるのは難しく、初めて一包化する場合は、しっかりと考えてからお願いした方が良いでしょう。また、一包化する前には、中止できる薬がないかを考えていくことも大切です。